乳製品の摂取は太るのか？痩せるのか？

様々な研究報告を見ると太るというデータもあり、一方では痩せるというデータもあります。

それはある、条件下での違いがあります。
そもそも乳製品といっても牛乳やヨーグルト、チーズなどの種類があります。
このブログではどのようにすれば乳製品がダイエットに繋がるのか、どんな乳製品が良いのか紹介していきます。

乳製品は乳脂肪分が多く太りやすいのでは？と思う方もいるかと思います。

乳製品が太るとされている原因は乳糖です。
乳糖は糖質で、消化・吸収された際に「ブドウ糖」と「ガラクトース」という単糖に分解されます。
単糖はすぐに吸収されるため、血糖値の上昇に繋がり、脂肪の合成も促進されてしまいます。
ブドウ糖は肝臓から血液中に入り、全身を巡りながら筋肉などに取り込まれるため、太る原因には直結しませんが、ガラクトースは肝臓に入るとそのまま肝臓やその他の内臓、主に内臓脂肪となります。
また乳製品には太る脂質とも言われる飽和脂肪酸が含まれています。
これらが乳製品は太るとされている原因の一つです。

では何故痩せるとも言われているのか？

とある研究では乳製品（牛乳、チーズ、ヨーグルト、ホエイやカゼインのサプリメント）を摂取したグループと摂取していないグループに分けて、「体重、脂肪量、筋肉量」を比較した研究があります。
結果としては乳製品を摂取しないグループと比べて、乳製品を摂取したグループが体重の減少、脂肪量の減少、筋肉量の増加傾向が認められました。
そしてこの研究ではある条件下で行われました。

その条件は炭水化物制限ダイエットをしていることです。
別の研究では炭水化物の制限をしているグループと制限をしていないグループでの乳製品の摂取を比較したところ、炭水化物の制限をしているグループでは体重の減少、脂肪量の減少、筋肉量の増加が認められました。
一方の炭水化物の制限をしていないグループでは脂肪量の減少や筋肉量の増加がみられたものの体重は増加傾向にありました。
これらの研究でいえるのは、炭水化物制限を行っている場合での乳製品の摂取はダイエットに効果的ということです。

では何故太るとも思われる乳製品にダイエット効果があるのか？

乳製品には脂質だけでなく、たんぱく質やビタミン、カルシウム、マグネシウム、リン、亜鉛など多くの栄養素が含まれています。
中でもたんぱく質やカルシウムがダイエットに関係しています。
たんぱく質は、血液中のインスリンや食欲抑制ホルモンの分泌を高め、食欲促進ホルモンの分泌を減少させます。
これにより、脳の摂食中枢の活性化が抑制され、食欲が低下します。
また、たんぱく質はダイエット中の筋肉量の減少を防ぎ、食事誘発性熱産生を高めることでダイエット効果が促進されます。
カルシウムの摂取は糞便として脂肪の排泄を増やすとされています。
また、乳製品には「プロバイオティクス」が含まれます。
プロバイオティクスとは善玉菌、またはそれらを含む発酵食品です。
腸内細菌が腸のバランスを保っていることは周知されていますが、このバランスが乱れると、免疫やアレルギー、炎症、肥満の原因になると言われており、プロバイオティクスはこのバランスの乱れを改善する効果があります。

乳製品には乳糖や飽和脂肪酸などの太る原因の栄養素があるだけでなく、ダイエットにも効果がある栄養素も含まれているという事実も知って頂けたらと思います。

どんな乳製品がいいのか？

牛乳やチーズ、ヨーグルトなど、様々な乳製品がありますが、何が効果的なのか・・・

結論からいうとヨーグルト(プレーン)です。
これも研究でハーバード大学が体重増加に関連する食品を特定するために12万名を対象に最長24年にわたって行われた大規模な調査を行いました。
その中で牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの乳製品の摂取による体重への影響を解析されていますが、牛乳やチーズは体重に影響がなく、ヨーグルトは体重減少が認められています。
ヨーグルトはエネルギー密度が低く、栄養豊富で腸内細菌のバランスを改善する作用があります。
またヨーグルトを間食に利用することで、満腹感が得られ、食欲を減らすことでそのあとの食事のエネルギー摂取量を抑えてくれます。

オススメとしてプレーンヨーグルトをあげていますが、プレーンだと苦手だという方は少量のハチミツをつけると食べやすくなります。
ハチミツはヨーグルトに含まれる乳酸菌の働きを助けます。
しかし、量が多いと太る原因になるため少量にして下さい。

今回は痩せるたんぱく質として、乳製品の特にヨーグルトを紹介しました。

いくらヨーグルトが良いと言っても多量に摂取すればもちろん太る原因となってしまいます。
１日の目安として100～200ｇです。
またヨーグルト以外の乳製品を摂取した場合はヨーグルトの量は減らすようにしてください。
用法・容量を守り、ぜひダイエットの助けとして活用して下さい。